原因帰属とは？

 

ある結果の原因を推測・判断するプロセスのことです。

「何のせいにするのか？」に関する認知的アプローチでもあり

この「何のせいにするのか？」が行動やモチベーションに

影響を与えますよね！

 

少し考えてみて下さい。

・他人のせいばかりにしている人

・自身の努力が足りなかったと考える人

恐らくこの2人の明日からのモチベーションや行動は変わってきますよね！

 

この「原因帰属論理」はHeider,F（ハイダー）が“帰属論理”を提唱し

その後Rotter,J.B.（ロッター）とWeiner,B.（ワイナー）が“原因帰属論理”を

提唱しました。ハイダーが提唱した“帰属論理”は抑うつモデルの様々な理論にも

取り込まれており臨床的にも重要な理論となっています。このあたりの解説は

大変長くなるので割愛させて頂きますが興味のある人は

ぜひ論文や心理学書などを読んでみて下さいね！すごく勉強になりますよ！

 

【ロッターが提唱する原因帰属論理】

行動や評価の原因を自己や他人のどこに求めるかという概念は

「統制の所在」と呼ばれています。

この統制の所在には“内的帰属（要因）”と“外的帰属（要因）”があります。

 

・内的帰属（要因）：因果関係の原因を自分の「内部」に求める

 

・外的帰属（要因）：因果関係の原因を「外部（外的事象）」に求める

 

例えば「恋愛がいつも長続きしないと」しましょう。

 

（内的要因）

・自分がワガママばかり言っていた

・自分磨きを怠った

・相手にとっては束縛を感じたかもしれない

 

（外的要因）

・単純に他に好きな人ができた

・仕事が忙しくて恋愛どころではなくなった

・自分を女性としてみれなくなった

 

こんな感じで「内的要因」と「外的要因」を書き出してみます。

正常な場合は内的要因と外的要因がバランスよく組み合わさって

原因は何なのか、どこにあったのか。を考えられますが

「いつも人のせいばかり」にしてしまう人は“外的要因”が強い傾向にあり

「どうせ私が悪いの・・」と自分を必要以上に責め追い込んでしまう人は

“内的要因”が強い傾向にあります。もちろんこの「原因帰属」の理論は仕事にも

応用が出来、自分のバロメーターを図るのに最適です。

 

例えば「仕事が忙しい、時間が足りない」としましょう。

 

（内的要因）

・自分のスペック不足

・自己処理速度が遅い

・ダラダラ仕事をしている

・優先順位化されていない

・疲れが抜けておらず、本来の力を発揮できない

 

（外的要因）

・振ってくる仕事量がおかしい

・そもそも専門外の仕事（分野）

・報連相が出来ていない為、情報が少なく情報収集から入る

・伝達不足で余計なコスト・手間がかかる

・先方が毎回違う事を言うのでやり直し

 

など、恋愛と同じように書き出してみます。

実はこの手法は精神科医などが患者の「抑うつレベル」を図る為に

取り入れている手法なのですが、抑うつ傾向や精神的に弱っている人は

「内的要因」が大変多く挙げられるそうです。

仕事や恋愛で、息詰まったり、何かつらいな・・きついな・・と思った時は

是非「原因帰属」を考えて自分の心のバロメーターを図りましょう！

 

いかがでしたか？

心理学は恋愛にも活用できるので面白いですよね。

分かりやすくするために色々と割愛しましたが

興味のある人は是非論文など読んで極めてくださいね！

心の健康は人を豊かにしますよ！

 

素敵な出会いを掴む為にもまずは心の健康を取り戻しましょう！